眠れない夜、無理に眠ろうとしなくてもいい?

眠りを急がず、心と身体を休ませる夜の過ごし方
身体は疲れているはずなのに、なぜか眠気が訪れない夜があります。
そろそろ休む時間だと思っても、すぐには寝つけそうにない。
かといって、テレビを見たり、本を読んだり、仕事をしたりするほどの気力も残っていない。
そんな夜を、どのように過ごせばよいのでしょうか。
無理に寝床へ入って眠ろうとするよりも、光や情報を減らし、心と身体が静まるのを待つ方がよいこともあります。
今回は、なかなか寝つけない夜を穏やかに過ごすための工夫をご紹介します。
眠ろうと頑張るほど、焦りが生まれる
いつもの就寝時刻を迎えると、まだ眠くなくても、そろそろ横にならなければと思うことがあります。
明日は早く起きなければならない。今すぐ寝つかなければ、睡眠時間が足りなくなる。そう考え始めると、夜は身体を休ませる時間ではなく、朝までの残り時間を数える時間に変わってしまいます。
眠りは、努力によって生み出せるものではありません。何とかしようとするほど頭が働き、かえって目が冴えてしまうことがあります。
一晩思うように休めなかったとしても、それだけですべてが決まるわけではありません。まずは、眠れないことへの焦りを増やさないことが大切です。
眠気が来るまでは、静かな場所で過ごす
まったく眠くない状態で長く寝床にいると、何度も寝返りを打ち、だんだん落ち着かなくなることがあります。
そのようなときは、部屋の明かりを少し落とし、椅子やソファで静かに過ごしてみましょう。仕事を再開したり、映画を見始めたりする必要はありません。
何かをする気力がなければ、目を閉じたり、窓の外を眺めたりするだけでも構いません。眠るまでの時間を有意義に使おうとしなくてもよいのです。
すでに寝床に入っていても、時刻が気になったり、何度も寝返りを打ったりするようなら、一度その場を離れてみます。まぶたが重くなり、自然にあくびが出てきたら、もう一度寝床へ戻りましょう。
時計と画面を見続けない
夜中に時計を見ると、時刻だけでなく、朝までに残された時間まで気になってしまいます。
午前一時、午前二時と進むたびに、もうこれだけしか眠れないと考え、さらに落ち着かなくなることがあります。時計は、横になったまま見えない場所に置いてもよいでしょう。
スマートフォンで時刻を確認すると、そのままメールやニュース、SNSに目が向いてしまいがちです。画面から入ってくるのは光だけではありません。短い文章や写真を眺めるだけでも、頭は次々に新しい情報を受け取ります。
完全に遠ざけることが難しい場合は、通知を切り、画面を暗くして、見る時間をできるだけ短くします。夜が深くなるにつれて、目に入る光と情報を減らしていきましょう。
頭の中にあることは、紙に書き出す
翌日の予定や忘れたくない用事が頭に残り、同じことを何度も考えてしまうこともあります。
返事をしなければならないメール、決めておきたい予定、明日するべきこと。覚えておこうとすると、頭の中で繰り返し確認してしまいます。
そのようなときは、気になっていることを紙に短く書き出してみます。
詳しい計画を立てたり、夜のうちに問題を解決したりする必要はありません。忘れたくないことを一行ずつ残しておけば、明日また確認できます。 すべてを片づけてから一日を終えようとせず、今夜はここまでと区切ることも必要です。
身体に残った力をゆるめる
目が冴えているときは、心だけでなく、身体にも一日の緊張が残っていることがあります。
肩が持ち上がっている。奥歯をかみしめている。眉間に力が入っている。手を握っている。
目を閉じ、額、あご、首、肩、腕、手のひらへと、ゆっくり意識を移してみましょう。無理に力を抜こうとしなくても、緊張している場所に気づくだけで、身体は少しずつ変わります。
肩を一度持ち上げ、息を吐きながら下ろす。握っていた手を開き、舌やあごの力をゆるめる。
呼吸も、深くしようと頑張る必要はありません。空気が入り、また外へ出ていく動きを静かに感じながら、身体がもともと持っているリズムに任せてみます。 目を閉じて静かにしているだけでも、身体に入った力をゆるめることはできます。数時間寝つけなかった夜でも、翌朝になると、心配していたほど身体が重くないこともあります。
翌朝は、いつもの流れへ戻る
寝る時間が遅くなった翌朝は、できるだけ長く横になっていたいと感じるものです。
しかし、昼近くまで寝たり、午後に長い昼寝をしたりすると、その夜も寝つきにくくなることがあります。
足りなかった分を一度に取り戻そうとせず、無理のない範囲で普段に近い時間に起きましょう。カーテンを開け、朝の光を室内に入れることで、身体にも一日の始まりを伝えられます。
昼寝が必要な場合は、夕方まで長く休むのではなく、早めの時間に短く取る程度にします。
眠りを急がない夜を
なかなか寝つけない夜には、時計や画面から少し離れ、考えごとを紙に預け、身体に残った力をゆるめてみましょう。
今すぐ眠ることだけを目標にせず、まずは静かな夜を過ごすことから始めてみてはいかがでしょうか。
